このページを一度に読み切る必要はありません。石が返る理由がまだ分からないなら、先にルール頁の図で黒の初手を終え、戻って「開局前の 60 秒」と「打つ前の四つの問い」だけ読んでください。3 局打てたら着手可能数とフロンティアへ進み、最後まで安定して打てるようになってから、空き領域のパリティを学びます。

第 1 層:開局前の 60 秒で、この 1 局を打てるようにする

  1. 8×8、中央 4 石、黒が先手。開局の d4・e5 は白、e4・d5 は黒です。以後は空きへ新しい石を置くだけで、置いた石は動かせません。
  2. 合法手は返さなければならない。選んだ空きが、縦・横・斜めのいずれかで、新しい石と自分の別の石のあいだに相手を挟むこと。挟まれた石はただちに返ります。
  3. 合法な空きがなければパス。自分の番に点が一つもなければ、手番を渡します。盤上に合法手が残っているときに、わざとパスはできません。
  4. 終局は石を数えて決める。双方とも打てなくなったら盤上の黒と白を数え、多いほうが勝ち。空きは点数になりません。

この四つで開局できます。最初の対局ではフロンティアもパリティも後回しで構いません。やることは二つです。点のついた空きから打つ。毎手の前に四つの角を見る。挟みがまだ曖昧なら 初手の図解 を見てください。すぐ 1 局試すなら AI 対局 を開けます。

第 2 層:打つ前に、四つの問いで衝動を止める

  1. 取れる安定した角はあるか?角は隣接が 3 方向しかなく、一度取れば返りにくい。角が空いていて合法に挟めるなら、先に考える。
  2. この手は空き角の隣の X 打ちや C 打ちになるか?角が空いているうち、斜め内側(X)と辺で角に接するマス(C)は、角を渡しやすい。
  3. 打ち終わったあと、相手にどんな合法手が増えるか?数だけでなく位置も見る。辺や角の近くに選択肢を渡せば、多く返しても損になり得る。
  4. もっと静かな手はないか?どちらも角を渡さないなら、返す枚数が少なく、フロンティアを露出せず、次の手を残すほうを先に比べる。
妙手が思い浮かばないときは、この順で確かめる。最善は保証しませんが、「たくさん返したように見える悪い手」は減ります。

角は安定してから取る。空き角の隣は急がない

角は盤でもっとも安定したマスです。隣接が 3 方向しかなく、一度取れば相手は返しにくい。空き角の隣は逆に危険です。斜め内側を X 打ちと呼び、空の a1 なら b2 です。辺で角に接するマスを C 打ちと呼び、a2 や b1 です。角が空いているうちにそこに打つと、次の相手に角を渡すことが多い。角が取られたあと、同じ一帯は安全になります。

打つ前:黒が空き角の隣の b2(X)にいます。白は c3 に石があり、a1 に点が出ます。
打ったあと:白が角を取り、b2 を返します。無害に見えた X 打ちが、角を渡しています。

辺の打ち方:相手に楔を入れさせない

角の次に争うのは四辺です。辺の石は片側しか挟めず、中央より安定します。ただし早すぎる辺や、1 マスだけ空いた穴は、相手の突破口になります。

よくある失敗は、辺に空きを 1 マス残し、両隣が自分の石になることです。相手が内側から合法に入れれば「楔」になります。その石は左右があなたなので、辺に沿ってもう挟めず、角へつながることも多い。辺を取るときは石を連ねるか、空きを偶数マスで残す。

打つ前:黒が上辺に d1 の穴を残しています。白は d3 に石があり、d1 に点が出ます。
打ったあと:d1 の白は左右が黒で、辺に沿っても挟めません。黒の上辺は二つに切れます。

第 3 層:中盤は、まだ何手打てるかを先に数える

中盤の石数は嘘をつきやすい。一気に自分の色へ返してリードしたように見えても、相手に点が 7 か所、自分に 2 か所なら、相手は安全なマスを選びやすく、あなたは危険なマスへ追い込まれます。候補を比べるときは、打ち終わったあとの合法手数を先に見、それが角の近くかを見る。しばらく枚数が少なくても、選択権を渡さないほうがよいことが多い。

着手可能数は「多ければよい」ほど単純でもありません。6 手がすべて空き角の隣で、相手の 2 手が安全なら、数だけ見ると誤ります。数は誰が自由かを知らせ、位置はその自由に価値があるかを判断します。

候補 A:黒が f3 で e4・f4・f5・g4 の 4 枚を返す。得に見えますが、新しい黒は空きに接し、白に点が 8 か所増えます。
候補 B:黒が e7 で e6 を 1 枚だけ返す。白の点は 5 か所で、b2 と g7 は空き角の隣です。選択は明らかに減ります。

第 4 層:空きに接する石は、相手の次の材料になりやすい

少なくとも 1 つの空きに接する石を、フロンティアと考えます。未来の着手に近く、相手の挟み線にも入りやすい。中盤で大きく返すと、自分のフロンティアが増え、相手は外周に手を得ます。「たくさん返したのに、かえって打ちにくくなる」よくある理由です。

毎手精密に数えなくて構いません。実戦では二つの候補を比べます。どちらが自分の色を空きの縁へ広げるか。どちらが内側に形を残し、相手に新しい手を渡さないか。静かなほうを先に読むことが多い。

第 5 層:空きが少なくなったら、領域ごとに偶奇を数える

終盤では石数がようやく重要になりますが、打つ順も同じくらい大切です。つながった空きを一つの領域と見ます。双方がその領域で交互に打つなら、最後の空きを取るほうが、最後の返しを握りやすい。領域の空きが奇数か偶数かで、最後の一手が誰の手番かが変わります。

「奇数なら必ず勝ち」という口訣ではありません。パス、複数の空き領域、領域をまたぐ挟みが順を変えます。初心者はいちばん簡単な一歩からで十分です。空きが 10 個前後になったら一旦止まり、角と着手可能数だけ見ない。空きをつながりで分け、各組が何手かかるかを見積もる。再生では、ある領域へ早すぎて、最後の一手を相手に渡していないかを確認します。

打つ前:空きは 5。白番。右上は 3(奇数)、右下は 2(偶数)。白は 3 か所打て、黒は右上にしか入れません。右下には黒は入れません。
打ったあと:白が奇数領域の f1 を先に打ち、右上も右下も偶数になります。黒は右上に 1 手応えるだけ。最後の一手は白に戻り、右下は白だけが打てます。

このサイトの 1 局 AI 対局から、収穫を持ち帰る

練習は一度に全部解かなくてよい。1 局に課題を一つだけ置く。1 局目は空き角の隣の危険なマス、2 局目は双方の着手可能数、3 局目は自分が作ったフロンティア。終盤では、空きが 10 個前後になったらつながった領域を分ける。課題が具体であるほど、再生で証拠を見つけやすい。

リバーシ最初の 1 局チェックリスト

  1. 開局前:挟みの入門を選ぶ。勝ちが目標ではない。「打つ前に角と、空き角の隣の危険なマスを見る」だけ練る。
  2. 打つとき:取れる安定した角があるか先に聞く。なければ X 打ちと C 打ちを避け、次の手を残せるマスを選ぶ。
  3. 中盤が接触したら:3 秒止まり、二つの候補を打ち終わったあとの合法手で比べ、どちらが空きに接する自分の石を増やすかを見る。
  4. 空きが 10 個前後:つながった空きを囲み、各領域の最後の一手が誰かを予想する。外れてもよい。終局後に再生で確かめる。
  5. 終わったら:具体的な位置を一つだけ覚える。たとえば「b2 で a1 を渡した」や「ここで 6 枚返したあと、打てるマスが 1 つしか残らなかった」。
AI 対局を開く
  • ヒントは照合に使い、思考の代わりにしない。先に自分で候補の空きを選び、ヒントが近い一帯かを見る。違っても全面的な誤りとは限らない。角を守ったか、次の一手を残したかを比べる合図です。
  • 待ったは小さな実験に使う。空き角の隣の危険なマスを渡したら、その一手まで戻し、静かな空きへ替えて、相手の次を見る。
  • 再生では一文だけ書く。たとえば「ここで返すことだけ見て、角を渡した」。漠然と「下手だった」と言うより、次の局で使えます。

1 台での 2 人対戦は、打ちながら説明する向きです。角やパスの前で止まり、合法な空きを数えられます。オンラインルームの着手は相手に同期されるので、打つ前に一度確かめる。オンラインに待ったはないので、練習の癖を友だち対局へ持ち込まない。

よくある質問

リバーシを打ったことがなくても、AI で練習してよいですか?

よいです。穏やかな強さから始め、勝ちより挟み・パス・終局の数えを理解することを目標にします。これはブラウザ内のローカル探索であり、段位評価でも称号戦でもありません。

AI と 1 台での 2 人対戦では、待ったが使えますか?

使えます。AI と 1 台での 2 人対戦は待った、ヒント、再生に対応し、返しをもう一度やり直せます。オンラインルームは着手を受けた時点で相手に同期するので、待ったはありません。

タップしたマスに打てないことがあります。なぜですか?

その空きはどの線も挟んでいないので、合法手ではありません。先に点のついたマスを探してください。点が一つもなければパスを押し、印のない空きを連打しないでください。

石数はずっと先行していたのに、終局で負けました。なぜですか?

中盤で多く返すと、自分の打てる空きも同時に消すことが多い。終局前に、双方に合法手が何手残るかを数えてください。着手可能数が先に尽きると、盤上の石数は最後の数手で一気に返されやすい。

空き角の隣の X 打ちと C 打ちは、どう違いますか?

X は角の斜め内側で、空の a1 なら b2 です。C は辺で角に接するマスで、a2 と b1 です。角が空いているうち、どちらも角を渡しやすい。渡す経路が違うだけです。角が取られたあと、同じ一帯は安全になります。

いつでも石は少なく返すべきですか?

いいえ。「少なく返す」は中盤でフロンティアを減らし、着手可能数を残すときの方向であり、硬規則ではありません。安全に角を取れる、相手をパスへ追い込む、石数を争う終盤に入った、という局面では、多く返すこと自体が目標です。問うべきは、多く返したあと相手に何手渡したかです。

終盤の偶奇はどう練習しますか?

つながった 1 領域から始めます。空きが 10 個前後になったら、その領域の空きを数え、最後の 1 マスが誰かを予想する。終わったら再生で確かめる。慣れたら 2 領域と、パスが順をどう変えるかを扱います。

辺はいつ打ってよいですか?

角が空いているうち、辺の石は角側から返されやすい。同じ辺の角が帰属したあと、または辺の石を連ねて 1 マスの穴を残さないとき、辺は安全になります。

楔とは何ですか?

相手が、あなたの辺の 2 石のあいだの空きへ入ることです。その石は左右があなたなので、辺に沿ってもう挟めません。辺を切り、次に角へつなぐことが多い。

開局に覚える定石はありますか?

入門では定石を覚えなくてよい。開局の要点は石を中央に残し、少なく返し、辺に触れず、自分の着手を守ることです。着手可能数とフロンティアに慣れてから、開局の名前を見ても遅くありません。